全国農業協同組合労働組合連合会
東京都渋谷区代々木2-5-5 (新宿農協会館3階)
 
トップページへ 組織・役員の紹介 新着ニュースをピックアップ 会議・集会のご案内 方針や署名のダウンロード 単組、他産業労組などのHP 全農協労連加入労組員のページ 労組員のページの「パスワード」発行はこちらから
労働者の要求で、働き続けられる職場と、安心して暮らせる地域・社会を実現しよう

 くらしの実態・要求アンケート
 2016年中間集計
 
 2016年春闘に向けて取り組んだ、くらしの実態・要求アンケートの中間集計を、2月1日号の機関紙「全農協労連」の紙面で報告しました。

 中間集計として2月1日現在7000名からのアンケート結果(臨時・パート用アンケート含む)の概要を右記の通りお知らせします。
 最終集計は、2月18~19日に開催する第110回臨時大会資料として報告します。
 詳細を記載した資料が必要な際は、全農協労連までお問い合わせ下さい。


●生活実感に「ゆとり」は増えず


 「苦しい」、「やや苦しい」が合わせて53.8%と多数で、依然として厳しい生活実感が寄せられています。
 昨年対比で見ると「苦しい・やや苦しい」という回答数は5%程度減っていますが、これに対して「まあまあだ」が増え、一方で「ゆとりがある」、「ややゆとりがある」が1%程度の増加にとどまっています。
 この間、ベースアップの実現実現や、事業推進の規制などの取り組みで一定の前進がありますが、やはり大増税などの負担増のなかで、労働者全体の生活は厳しくなっているのが実態です。負担増に対して、生活を「まあまあ」のところに抑えることになれてきてしまった・・・ということも考えられるのではないでしょうか。
 また、年齢区分別に生活時間を見ると、20代には「まあまあだ」という回答が多く、30代後半あたりから「苦しい」という回答が急増してくる傾向にあります。アンケートの回答者の内訳を見ると20代からの回答の割合が増えているので、その結果として相対的に「苦しい」という回答が減っているという影響も考えられます。

●雇用形態、世帯の状況を問わず大幅な賃上げは切実
 月々不足している額は、平均で約3万9千円となり、2016年春闘で要求したい額は平均で2万2千円となりました。
 また、生活実感別にそれぞれの平均値を見ると、「ゆとりがある」と回答している人でさえ、実際には2万円もの不足を訴えていることが分かります。
 世帯の収入別に見ても、3人以上の収入で生計を立てている人であっても、平均で3万6千円もの不足感があり、共働きでも平均4万円以上の不足感と、2万円強の要求額を回答しています。


 不足感と要求したい額を年齢別に見てみると、不足感は年齢が上がるにつれて上がっていく傾向です。他方で、要求したい額は年齢を問わず2万円前後となっています。
 また、ここ5年くらいの傾向として、20代後半から30代前半の中堅にさしかかる層の「要求したい額」が少し高めになっています。
 これから働き続けられるかどうかの分水嶺ともなる年代の思いとして、非常に切実な要求として見る必要がありますし、深刻化する青年層の退職に歯止めをかける上で、経営者にも重く受け止めさせるべき点ではないでしょうか。

 臨時・パート労働者用のアンケートでは、要求したい額(時給)の平均値は約170円となりました。
 これを1日8時間労働で換算すると、少なくとも月額で2万5千円以上の要求額になってきます。
 こうした結果を見ると、この春闘での大幅な賃上げは、雇用形態や世帯の状況を問わず、職場のあらゆる立場のなかまに共通する切実な願いだと言えます。
 そうした願いに確信を持って要求・交渉に臨んでいくことが春闘で求められています。

●「均等待遇」求めてしっかり要求を


 賃上げ要求の上で大切なポイントの一つは「均等待遇」です。
 日本は国際労働機関(ILO)の重要な条約である「雇用と職業における差別待遇の禁止」を批准せず、賃金の格差をどんどん広げてきました。それが労働者どうしの分断と、全体的な低賃金の温床になっています。
 臨時・パート労働者のアンケートで、職場の不満として上げられているのはダントツで賃金が安いこと、そして格差があることです。
 毎年、私たちはベア獲得や初任給の引き上げを実現していますが、少なくとも同程度臨時・パート労働者の賃金上げなければ、格差が拡大してしまうことになります。均等待遇を意識し、すべての労働者の要求実現へと奮闘しましょう。
 

●負担に感じる&節約している費目も大切な要求根拠に


 「負担に感じる費目、「節約している費目」も、生活の実態を明らかにし、要求の根拠となる重要な項目です。
 医療費、養育費など今の政策にかかわる負担増も深刻です。また、通信費の増加にスマホやタブレット端末などの普及など、社会の変化に即して迫られる負担も、必要不可欠な生計費となります。
 また、負担感では「共済等の掛金」が圧倒的に多いという状況も固定化しています。その一方で、節約している費目にはなっていないことから、いわゆる「自爆契約」による影響が推察されます。しかし、共済への負担感は前年対比で4%の減、また過去5年の数値と比較しても少し低くなっています。事業推進の規制の取り組みの反映もうかがえます。
 一方で、節約している費目のトップに「食費」が上がっていることも、「農業」、「食」に依拠して仕事をしている私たちにとって深刻な問題と言えます。
 国産食料の選択、ひいては日本農業の維持・発展のためにも、労働者・庶民全体の所得を増やすことは必要不可欠です。他産業の労働組合と協力・共同して、国民的な春闘を盛り上げていきましょう。

●時間外の不払いが半数
 これ以上のブラック化許すな


 過去1ヶ月に支払われなかった時間外割増賃金では、「不払い無し」が42%であり、半数以上のなかまが法律違反の状況に置かれていることを回答しています。
 この間の推移を見ると、徐々に改善の傾向がありましたが、今回は昨年対比で若干不払い残業が増となりました。
 アンケートに自由記入欄には、「申請・請求がしにくい雰囲気がある」と寄せられています。職場の雰囲気が大きなネックになっていることは、深刻な問題である反面、意識次第で解決できるということです。
 全農協労連は時間外労働の記録・請求運動に取り組んできました。そうした取り組みをいっそう強化して、当たり前のルールを守る職場風土を急ぎつくりましょう。残業代をしっかり支払わせることが、長時間労働をなくし、生活時間を取り戻すことにつながります。

●安保法の強行背景に平和問題への関心が倍増、消費税10%への危機感も


 政策課題に対する要求では、食の安全やTPP反対などを上回り、消費税10%への増税反対が最も多くなりました。
 この間の8%への増税で家計も悪化し、消費も大きく冷え込んでいるという実感から、怒りと不安がこれまでになく高まっています。
 また、「戦争できる国づくり、憲法改悪反対」が37%となり、昨年の「集団的自衛権の閣議決定撤回」等の16.2%から倍増しています。安保法の強行とこの間の動きを背景にして、関心と危機感が高まっています。こうした課題も、この春闘と平行して始まった通常国会での争点となります。国民的な運動と世論で国会を包囲し、労働者の要求にかなう政策実現を迫りましょう。