5月17日に2025年単組代表者会議・方針づくり学習会を都内会場とオンライン併用で開催しました。
国民春闘共闘・全労連の黒澤幸一事務局長が基調講演をおこない、「対話と学びあい」でつくった25春闘の到達について報告。25春闘は昨年の27年ぶりの賃上げ水準を維持しつつも、物価上昇率には追い付いておらず、その要因には大手大企業が低い要求を出し、満額回答で早々に妥結することによって、賃上げ相場が形成されてしまっていると指摘。私たちが「儲かっていないから要求してもムリ」「会社が潰れては元も子もない」「生産性が上がらないと賃金が上がらない」という「呪いのことば」に染まっていないか、協同組合という組織を理由に「農家組合員の奉仕者」という意識のもとで要求を抑制させられている実態がないかと問いかけ、労働者が疲弊し辞めていく職場では事業を支えられないという視点で、労働者として要求・交渉して賃金と労働条件を引き上げていかなければならないと強調しました。
2025年度運動方針原案を提起した全農協労連・舘野豊書記長は、25春闘で要求を前進させた力は、諦めずに要求を掲げ職場で奮闘したこと、また他の労働組合と賃上げを社会的に押し上げてきたことだとし、最終盤に向けては労働組合が定昇・ベアの額と率を正確につかむことを求めました。また、昨夏からのコメ不足により政府が備蓄米を放出してもなおコメ価格が「高止まり」していることを農協や生産現場に責任転嫁する誤った報道がメディアで喧伝されているなか、そもそもの原因であるアメリカの輸入要求から日本の農業を衰退させてきたこれまでの農政の問題を明かにし、その上で「労働者は労働者らしく」自信をもって要求を語っていこうと提起しました。
その後、秋田県農協労の仲村英典書記長と、全農協労連の星野慧書記次長が実践報告しました。分散会では、25春闘をどう頑張ったか、頑張れた力はどこにあったかを職場課題を出し合いながら討議しました。合併で交渉先・決裁権者の曖昧化や、仲間増やしの悩み、若手職員への労働組合の関心喚起の方法など幅広く話し合われました。