労働組合を組織強化し農業と農協守ろう 中央執行委員長 信川幸之助
第126回定期大会で新たに中央執行委員長に選出されました信川幸之助です。
旧農業基本法は、1961年に、高度経済成長の過程で顕在化した農業と他産業との間の生産性及び所得ないし生活水準の格差を縮小させることを目標に制定されました。その後1999年に食料・農業・農村基本法が新たに制定されましたが、輸入農産物の拡大で食料自給率は下がり続け、農家戸数が減少してきました。今年は、25年ぶりに食料・農業・農村基本法が、多くの国民の反対を押し切って改定されました。農家は「コメ作って飯食えねえ」状況が続いています。
改定農基法について全中は「ほぼ我々の要求が受け入れられた」と歓迎していますが、改定農基法は、①食料自給率目標を投げ捨て、②食料の海外依存の継続、③日本農業を支える小規模・家族農業を切り捨て、さらなる規模拡大や集約化、「スマート農業」へ方向転換して「稼げる農業」を目指しています。この「稼げる農業」の下で、この間、農協の組織再編を進め、合理化のもと労働者が減少し、労働組合の組織率も減少してきました。
今、労働組合の組織強化は、待ったなしであることが、定期大会でも明らかにされました。労組執行部にだけ任せず、身近な未加入の職場の仲間、仕事で関係する他の職場の仲間を労組に迎い入れ、退職を考えている仲間に寄り添い退職を踏みとどまらせるなど、あらゆる手段をつくして、仲間を増やすことができると思います。そのためには、執行部だけでなく、労組員一人ひとりが労働組合、協同組合の理念と運動を学習することが必要です。
この一年、初心に帰ってもう一度学習することを提起します。仲間を増やし日本の農業と農協を守ることが、私たちの使命であり、働き続けられる職場を作ることになります。私も皆さんの先頭に立って頑張る決意を述べて、就任の挨拶とさせて頂きます。ともに頑張りましょう。
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